1979年式FLH エンジンオーバーホール#1

 

ご無沙汰しております。ブログは一度サボるとサボり癖が付いてしまいますね。

先日ご紹介したショベルヘッドについて、作業内容をご紹介していきたいと思います。
毎度のことながら、写真が飛び飛びです。ご了承下さい。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール1

ということで、いきなりこういう写真からスタートです。
ロッカーボックス固定用のスタッドボルト、ヘッドのねじ山ごと抜けてきてしまっています。
1本、2本ぐらいでしたら比較的簡単に修理できます。しかし、前後とも5本ずつこの状態。

 

抜けていないスタッドは、通常9本に分散される負荷を4本のみで受けていたことになります。
今は大丈夫というだけで、とても状態が良いとは思えません。
修理するなら9本全てやりたいところですが…。

 

他にも要修理箇所が。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール2

バルブガイド穴クラック。

 

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール3

エキゾーストボルト穴、ねじ山抜け。

 

修理のためにスタッドボルト芯間距離のデータまで取りましたが、バルブとロッカーアームのアライメントが一番の問題でした。
スタッドの位置決めが少しでも狂うと、ロッカーアームが斜めの状態でバルブを押してしまいます。
コストを含めお客さんと相談の結果、今回はヘッド交換させて頂くことになりました。

 

現オーナーの元に来るまでに、相当増し締めしたのでしょう。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール4

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール5

せり出したスタッドがクサビのように穴に食い込んでクラック発生。
もちろん前後です。こちらもコスト的な事情で交換となりました。

 

交換ばかりでやや心苦しいのですが、使える部品はちゃんと修復して使います。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール6

ロッカーアームはスリッパ面の状態がそこそこだったのでブッシング交換。

 

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール7

リーマーを通して内径&ライン合わせ。あえてホーニングは行わず。

 

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール8

いずれ破けるシムは使用せずにサイドクリアランス調整。

 

スリッパ面を再研磨してリフレッシュ完了。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール9

シャフトとスリッパ面が平行になっていないと、これまたバルブを斜めに押してしまいます。
何故か分かりませんがこの研磨作業、けっこう好きです。

 

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール10

バルブスプリングをアレコレして組み付け準備。

 

新品のロッカーボックスです。合わせ面の仕上がりがあまり良くないので面出し。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール11

画像上側にチラッと写っていますが、角ばっていて明らかに純正と違う外観で萎えます。

 

度を越えたブサイクっぷりに耐え兼ね、ロッカーボックスはプチ整形しました。
純正から型紙を起こしてRを付けたので、パッと見では社外品に見えないかと思います。

1979年式FLH ショベルヘッドオーバーホール12

で、組み立ててヘッド周りは完成です。ちなみにヘッドはS&S製です。

 

つづく。

 

 

 

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