1980年式 FLH のトランスミッションオーバーホール等のご依頼を頂きました。
移転で間が空いてしまったので、あらすじは下の前回の記事をご覧下さい😅
関連記事:1980年式 FLH 4速ミッションオーバーホール #1
キックのシャフト
ピンぼけしてしまいましたが爪が引っ掛かるぐらいの段付きです。
研磨修正後
微妙に細くなりますが精度は回復しました。
キックカバーのブッシングを新品に交換。
どのみち内径拡大が必要になるので、研磨したシャフトに合わせてクリアランスを取ります。
シフターシャフト周りも摩耗が大きすぎて要交換でした。
が、カバーだけは新品を使用できず修理に…
一応新品(左)は取り寄せていたのですが、さすがにデザインが違い過ぎて😓
ブッシングを入れたので純正より耐久性もアップしていると思います。
その他の消耗品を交換して完成。
ちなみに今回使用したAndrews製のメインドライブギアは、スプロケットスペーサー接触部にOリングが入る構造となっています。構造上避けづらいオイルの伝い漏れを防止できます。
シールが入るタイプのスプロケナットはフリクションが増すだけなので、ご要望が無ければほとんど使用しません。
二重でシールが必要なほどオイルが漏れる場合、メインドライブギア・シャフト周りに何かしら問題がありますので、根本的な原因を探しましょう。
トランスミッションの次はキャブ交換です。
SUキャブが装着されていたのですが、Egオーバーホールの入庫時からピストン周りの摩耗が見受けられました。
いよいよ不調となり、安定のS&S スーパーEキャブに交換です。
SUキャブのマニホールドに合わせてヘッドの位置決めをしたので、Eキャブのマニと角度が合わず大きく隙間が空いてしまいます。※画像のマニは角度合わせ用の年式違い品です。
ヘッドを外して角度合わせ。
が出来ず…?
シリンダーまで外して上下ボルト穴を拡大。
社外品のためボルト穴の位置が若干ズレていたようです。まぁ結果オーライで。
余談ですが、こちらの車両は某コーティングを数回重ねておりEg本体は絶好調です。
画像では肝心な部分が捉えきれませんが、肉眼で見るとシリンダー壁面がメッキのような鏡面に近い状態になっています。
コーティング施工風景は車両に扇風機を当てるだけの全く映えない画像なので、最近はほとんどアップしていませんでした。
しかしリピーター率は高く、高年式ノーマル車両のオーナーさんでもフリクション低減による変化を体感して頂けました。
なお効果を体感できなかった場合、お代は頂いていません。
来春以降、興味をお持ち頂いた方はもちろん、オカルト系アンチの方も是非お試し下さい笑
本題に戻りまして…
角度が合いました。これでキャブを交換できます。
ミッションを載せてプライマリーの組み立て。
始動性が良いのでセルは要らないです。とのことでフタ。
以前にAPMのプロクラッチを装着済みなので、この機に湿式プライマリー仕様に。
純正はプライマリーチェーンにEgオイル垂らして潤滑、その後クランクケース内部に回収しますが、異物混入によりダメージを受けるリスクが高いです。
湿式はチェーンがオイルに浸っているので確実に潤滑できるうえ、Eg内部の保護にもなります。
作業完了後、試運転に出ようとしたら作業が追加になりました。出先でなくて幸いでした。
完成図。
エアクリーナーはフォーク製のTRA126シリーズ 3Dラウンド プレーンを装着。
OH後の感想として、「全動作がスムーズかつラグが無くなって驚き」「街乗り3速が大変使いやすく、各ギアで使い分けができる」とのことでした。
こちらの車両は各部の修理やアップデートを重ねたことで信頼性が高まり、何の不安もなく乗れるショベルに仕上がったと思います。今後も思う存分走って下さい!
胎内市のO様、いつもありがとうございます。
今後とも宜しくお願いします🙇
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