2011年式FXCWC・ソフテイルロッカーCのサンダーマックス取り付けとリアタイヤ交換のご依頼を頂きました。
FXCW系の車両はECMが特殊な位置にあるので、タイヤ交換と同時に作業すると少しお得になります。
これは…かなり使い込んでいますね。非常に危険な状態ですので、タイヤ交換は溝が無くなる前に早めにどうぞ。
手始めにバッテリーを外そうとシートを上げると…
すごい量の配線が…。サンダーマックス装着時にはセンサー配線の取り回しが必要になります。
あまりに配線が多い場合には、配線の整理が必要になる場合があります。
ご自身で電装品を増設されている方は、整備性が悪化しないようご注意下さい。
引き続きバラしていきます。
各部のカバー類も、場所によっては整備性が悪化する場合もありますのでご注意を。
ホイールを外してタイヤを分離。
新たに装着するのは、おなじみピレリのナイトドラゴン。性能・コストのバランスが良いタイヤです。
バランス取ろうと思ったらハブの幅が広すぎて、バランサーにセットできませんでした。
仕方ないので今回はバランス台にセットし、手動にてバランス取りました。
リアタイヤ交換が完了したところでサンダーマックスの作業に移ります。
エキパイ交換時に焼き付き防止剤を塗布していなかったため、センサーが焼き付いて外れませんでした。
時間を掛けて潤滑剤を染み込ませて何とか取り外すことができました。ねじ山が荒れてしまったので、タップでさらっておきます。
この手のトラブルはよく見ますが、排気系など高温になる場所は必ず焼き付き防止剤を縫って下さい。
状態によっては、エキパイ取り外し→センサー破壊→ねじ山再生の最悪コンボになりかねません。
純正ECMを外します。
サンダーマックス本体を装着し、AFRセンサーの配線ををセットします。
後は外したホイールなどを元に戻し、
PCに接続して初期設定後、試運転して作業完了です。
余談ですが、ケーブル類の遊びのお話。
こちらは突き当りまで完全にグリップを戻した状態です。
そしてこちら、手ごたえを感じて実際にスロットルバルブが開き始める位置。
赤線でマーキングした間が『遊び』となります。これだけ遊びが大きいと、少しグリップを捻ったぐらいではスロットルが開きません。
動作量が大きくなり、応答性の悪い操作感となります。
操作性に関してはしばらく乗っていれば慣れるかもしれませんが、肝心な問題はそこではありません。
引き側ケーブルの調整不良で、目一杯グリップを捻ってもスロットルバルブ本体が全開になっていません。
このような状態ではサンダーマックスも本領発揮できませんので、スロットル全開調整を行いました。
続いてクラッチケーブルの遊び。
規定ではケーブル端とレバーホルダーの隙間が1.6~3.2mmとなっています。
6mmくらいありました。
クラッチミート位置を手前にするため、レバーの遊びを多くしている車両をよく見ます。
遊びが増えるということは、手応えを感じてからの引き代は減ることになります。
引き代が減ればクラッチが切れなくなります。
この車両もそうでしたが、停車時から1速にシフトした際、ガコン!という激しい音と共に、変速ショックで車体が一瞬前に進んでいました。ミッションに良くないのは言うまでもありません。
構造に基づいて規定値が決められていますので、裏付け無しに規定を大きく外れる調整は避けた方が良いと思います。
※なお、この車両はオーナーさん調整したわけではありません。
ということで、納車です。アップがずいぶん遅くなってしまいすみません。
乗りやすい気候になりましたし、サンダーマックスの乗り味を楽しんでおられることでしょう。
村上市のK様、毎度ありがとうございます。またのご来店お待ちしております。
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