800N・m

 

休憩と報告がてら、リアルタイムな記事を。ナゾの画像からスタートですが…

2006FLTR トランスミッションスプロケットプーリーナット 緩まない1

110cm? ローレットが切ってあるフットペグではありませんよ。

 

当店で一番長いレンチです。とても重いです。

2006FLTR トランスミッションスプロケットプーリーナット 緩まない2

クランクを組むとき、もしくはボルト・ナットが緩まない時しか登場しません。
タイトル通り、800N・mまでトルクが掛けられます。

 

数値で書いてもピンと来ないかもしれませんが、トップブリッジにライザーを固定している1/2inボルトの締め具合が40~50N・m前後のトルク値となります。
ちなみに国産自動車の最大トルクは、2014年式Nismo GT-Rで652N・mらしいです。

2006FLTR トランスミッションスプロケットプーリーナット 緩まない3

GT-R越えのトルクで立ち向かった結果がこれです。差し込みアダプターが捻じ切れました。

 

潤滑剤→ダメ、温め→ダメ… 最後の希望、止むを得ずインパクト投入→ダメ。

2006FLTR トランスミッションスプロケットプーリーナット 緩まない4

車屋の後輩からトラック用インパクトを拝借し、なんとか緩めることができました!

 

丸1日潰してくれたトランススプロケットナット。

2006FLTR トランスミッションスプロケットプーリーナット 緩まない5

ソケットの当たりは付いてしまいましたが、ねじ山自体は無事です。

 

久々にこの画像を貼っておきます。

Ken vs Guile

手強い場合が多い箇所ですが、今回は歴代最強の相手でした。

 

最初からデカいインパクトを使えば、すぐ緩んだんじゃないの?
と思われそうですが、作用が強力な物は周辺にダメージを与える可能性も高いです。
万が一ギア側のねじ山が飛ぼうものなら、トランスミッション分解確定です。

dekirukana

という覚悟は大前提で作業していますが、今回のようなケースではダメージ・リスクの低減と、お客さんが負担する費用のバランスを考え、段階的に手段を選んでいます。
結果として丸1日費やしました。この時間に対して、捉え方は人それぞれだと思います。

ただ、ナット1個を緩めるにも複雑な事情が発生する…場合もある。
ということを知り置いて貰えたなら、世のバイク屋さんの苦労も少しは報われるかも(^^;)?

 

 

 

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