今年も残すところあとわずかということですね。ヤバイだいぶご無沙汰していたショベルのオーバーホールの続きです。
しばらく更新サボったせいで、画像フォルダの中がゴチャゴチャ…順番揃えるのが大変でした。前回の記事では、カムカバーのブッシングを打ち換えたところまででした…確かw
ブッシングの内径仕上げために、ケース側の作業も進めます。2台分まとめて書いちゃいます。
まずは右側クランクベアリングの寸法合わせですが、この作業は左右のケースを
実車と同じように組んだ状態で行います。
合わせ面をチェックすると、無理にこじって割った跡や、アルミの切り子?を挟んだまま組んだ跡が。
この合わせ面はクランク軸の基準になるものなので、丁寧に修正しておきます。
液状ガスケットでシールするだけなので、面が出ていないとオイル漏れの原因にもなりますので。
合わせ面の修正が終わったら、ケースの固定ボルトを規定トルクで組みつけます。
専用のラッピングツールで研磨し、ベアリングレースの内径を調整します。
過去の記事、こちらとこちらで多少分かりやすく書いてます。
カムベアリングを特殊工具で圧入します。
このベアリングを組みつけてからでないと、カムブッシングの内径仕上げが出来ないのです。
ブッシングを圧入したままでは内径が標準より小さくなってしまいますので、
リーマーというドリルの刃のようなツールを通して仕上げます。
もちろんただのドリルの刃とは形状が異なり、外径も1/100mm台の専用品となっています。
部位ごとの基準寸法に合わせて精密に仕上がります。まずはカムブッシングから。
ちょっと見えにくいですが、次はピニオンシャフトブッシング。
ピニオン側はベアリングレースに専用のガイドを装着して作業します。
先にレースの内径を仕上げたのはこのためです。
ブッシングの内径仕上げはこれで完了です。
ここでカム登場。カム山に虫食いがあったので、残念ながら交換です。
ギアごと交換すると異音の原因になったり、エンジンにダメージを与えることがあります。
専用ツールで新しいカムにギアを入れ替えます。
右:純正Hカム、左:今回使用するアンドリュースJカム。
純正のリプレイスタイプも出てますが、折角なのでちょっとだけハイなカムを入れます。
ボルトインカムとしてリリースされていますが、動作時のクリアランスは確認しております。
新しいカムシャフトを純正カムギアに圧入。位置決めのキーやピンなどは無いため、
正確な位置決めをしながら圧入出来るこのツールはとても便利です。
で、カムシャフトが完成したところでギアケース内部の部品を仮組み…
引っかかり無く動作するかチェック→OK これでケース右側の調整は完了です
次はいよいよフライホイール周りの作業に突入します
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