1980年式 FLH 4速ミッションオーバーホール #2

1980年式FLHのトランスミッションオーバーホールの続きです。
随分と間が空いてしまいました。ご容赦下さい。
関連記事:1980年式 FLH 4速ミッションオーバーホール #1

本体側の組み立ては完了しているので、周辺部品に関連した作業となります。

1980 FLH ショベルヘッド 4速 ロータリートップ トランスミッション シフター キック スターター 修理 オーバーホール 20

キックのシャフトが摩耗していましたが、許容範囲だったので研磨で修正。

キックカバーのブッシングを交換。

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画像がありませんが、ブッシング交換後はシャフトに合わせて内径を調整。

トップカバーのシフトレバー根元のブロック。

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穴が摩耗でガタガタだったのでブッシング仕様に加工修理。

コスト的な判断で新品を調達したのですが、外観が違い過ぎて使うのが申し訳なく…

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ビレットっぽいので精度は申し分なかったのですが笑

一式NGだったアーム類やスプロケも装着して動作確認。

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当たり前ですがシフトフィールがカチッとしますね。

ミッションのオーバーホールと同時にSUキャブからEキャブへ交換のご依頼も頂きました。
しかしヘッドの角度が新しいマニホールドに全く合わず。

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片側で角度を合わせるともう一方はクサビ状に大きく隙間が空きます。

試しにヘッドとシリンダーを緩めてみましたが、角度調整の振り幅が全くありませんでした。

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で、結局こうなる訳です。

社外シリンダーのため、各ボルト穴の精度とマッチングが悪かったようです。

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このようなケースは”あるある”ですが、有名メーカー品の方がリスクは少ないですね。

余談ですが、こちらの車両は某コーティングを数回施工しています。
分解時点でOH後10,000km前後だったと思いますが、シリンダー壁の状態はこんな感じです。

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考察を書きかけたものの、データに基づくような客観性が無いので消しました😇

昨シーズンも旧車を含めて数台施工していますが、変化を体感できた方が9割、体感できなかった方が1割といったところでしょうか。
店主の主観ではワンランク、ツーランク上のEgオイルを使用したくらいの変化はあると思います。
興味のある方はシーズンインのオイル交換時にお試し下さい。

閑話休題。

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マニホールドの角度が合わない問題は解決しました。

復元していきます。プライマリーケースはクロームからアルミ素地の純正品へ。

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Eg OH後はキック始動オンリーでセルを使わなくなったとのことで、この機会に取り外し。

以前に装着したプロクラッチの利点を生かし、EVO以降のようなプライマリーオイル使用仕様となっています。

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オイルポンプが痛む心配もなく、プライマリーチェーンの寿命も延びて一石二鳥です。

試運転の出発直前、1速に入れた瞬間にケーブルが切れたのは幸いでした。

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クラッチケーブルを交換して完成です。
キャブ交換に合わせエアクリも交換し、以前と少し雰囲気が変わりました。

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やはり3速のクロスレシオ化は効果大です。
従来は2速とギア選択を迷う街乗りの速度域(しかもどちらも合わない)でも、ストレスなく快適に走れるようになりました。
また3→4の変速ではやや乏しい車速の伸び感も、変速の比率が均等に近づくことで2→3→4と小気味良く加速・シフトアップしていくことが出来ます。

旧車ではEgのセットアップだけに目が行きがちですが、ミッションやクラッチのアップデートでより楽しい乗り味を引き出すことが出来ます。

ということで少し前の作業の紹介でした。続きます。

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関連記事:アルバイトさん募集【再掲】
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