早いもので、今年もあと1週間で終わりですね。皆さん楽しいクリスマス、年末を過ごされていますか?
残念ながら店主は、平成最後だとか年末だという雰囲気を感じることなくこの記事を書いております…お察しください😂
さて、1978年式XLH1000・スポーツスターのダイナ2000i(前回参照)・ドラッグパイプ装着をご紹介します。
以前に当店で販売した車両です。最近の写真が無かったので入庫当初の画像です。
少走行で純正度高めの車両でしたが、しばらく乗っていればイメチェンしたくなるものです。
ハンドルやシートなどを年式違いに変えて楽しんでいたオーナーさんですが、今回は乗り味も大きくイメチェンすることになりました。
まずはマフラーの仮組みから。旧車用のパーツなのですんなり付くはずがありません。
指定のステーを装着し、前後のマフラーを程良い位置に合わせたところです。
リアはステーを少し曲げたくらいで固定できましたが…
フロントを近くで見るとこういう状態。
ステーの穴位置でマフラーを固定するとフロントだけアップスイープ状態です。
ステーをバーナーで炙って曲げ、現在のマフラー位置に合うように調整しました。
旧車用かつV-Twin製なので、一つ問題をクリアするとまた次の問題が出てきます。
キックアームを下すとパイプにがっつり干渉するので、プレスで角度修正しました。
マウントの問題はクリアしたので、インナーサイレンサーを装着します。
従来だとクロームワークスのHP+の装着率が高かったですが、今回はローパスバッフルというインナーサイレンサーを装着します。
内部はらせん状になっており、ガスをねじりながら排気する構造です。
マフラーの装着が完了し、次は点火装置の交換に入ります。
今回装着するダイナ2000iのメリットを簡単にご紹介しますと、その一つは状況に応じて2種類の点火時期を切り替えてくれる点にあります。
破線のグラフはアイドリングや巡行時など低負荷用の点火時期で、軽い吹け上がりと燃費に貢献します。
実線のグラフは登坂や急加速時などの高負荷用の点火時期で、ノッキングを防止し最大限に力強い加速を得ることができます。
この低負荷・高負荷の判断はエンジンが空気を吸い込む際の負圧を基準にしています。
負圧検出のため、EVOモデルに装着されているVOESというスイッチを増設します。
マウント位置に関しては基本的に車両に応じて現物合わせになります。
この年代のアイアンスポーツだと、エンジンマウント周辺が都合が良さそうです。
スイッチマウント部の形状が特殊なので、キット付属品を生かして加工します。
いよいよ本体の装着です。まずは切り欠きの入った金属製カップを取り付けます。
カップがエンジンに連動して回転、切り欠きをセンサーが読み取って点火信号を出します。
カップには位置決めの出っ張りが付いていますが、負荷によって破損する場合があります。
精度と強度を考慮し、アジア製より割高ですが安定のS&S製を装着しています。
穴径ギリギリ、5本の配線をカバーに通し本体が納まりました。
フロントシリンダーの上死点に合わせて本体固定位置を調整します。
本体にはいくつかスイッチが付いていますが、点火時期データを作成しない場合、このスイッチのON-OFFを組み合わせての各種設定も可能です。
キック始動したい場合はどのみちデータ作成が必要になりますけどね。
左上に小さく写っているイグニッションコイルも、ポイント点火用から専用品に変更が必要です。
同様にプラグコードも専用品に。特殊工具を使用して任意の長さで組み立てます。
純正では前後シリンダーに同時点火する構造ですが、今回は前後それぞれのタイミングで点火する仕様にしました。
スパークを片側に集中できるうえ、クランキング中の思わぬケッチンも防止します。
作業完了です。
ご希望通り、1980年前後に新車からカスタムしたであろう野暮ったさが出ました。
ストレートに近いドラッグパイプを装着して燃調が変わったので、再調整してあります。
エンジンより車体の限界が先に来るアイアンスポーツに変貌しました😎
露骨に始動性をアピールするための動画がこちら。
冷間時の始動でこれです。ケッチンが来る気配もありません。
乗り味云々は別としても、始動性でお困りの方にも是非オススメしたいカスタムです。
アイアンスポーツには特にオススメな理由がありますので、気になる方は店頭にて。
また立派なお歳暮を頂戴しました。ありがとうございます。
すでに半分以上頂きました。ご馳走さまです。
新潟県新発田市のハーレーカスタムショップ
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