これまた間が空いてしまいましたが、1979年式FLHのカスタムの続きです。前回はリア周りの仮組みまででした。
今回はハンドル製作の様子をご紹介します。
車体の奥に映っているのがオーナーさんです。細切れにしたパイプを繋ぎ、大体のハンドル形状を見てもらいながら打ち合わせします。
形状が決定したところで製作に入ります。素材はステンレスです。
今回はインナースロットル仕様となります。フライスを使い、材料のパイプにケーブルの通る長穴を加工しておきます。
続いてグリップ側のパイプをカット。
ギリギリまで幅を詰めてインナースロットルを仕込むため、立ち上がりのRはサンプルより少しきつめにしました。
プルバックの角度を決めて溶接します。
継ぎ目のストレート部分が長い場合には内部に補強用のパイプを仕込んで溶接しますが、今回の形状だとパイプを仕込むのは難しいです。
ということで十分に溶接強度を得るために、まずはパイプのみを溶棒なしで溶け込ませ、
次に溶棒を使いながらもう1周溶接。
溶接のトーチを蛇行させながら、ビード幅広めに溶け込ませます。
こちらはパイプの内側から溶接部を覗いたところ。
表面からでは分かりませんがパイプの裏までビードが貫通し、しっかりと肉盛りできています。
これで表面のビードを削ったあとでも溶接強度を保つことができます。
インナースロットルを溶接しエンドの長さを詰めてハンドル本体完成です。
次はライザー部分を製作します。
パイプにねじ山を切ったカラーを圧入、溶接し、フライスでハンドルがはまる窪みを削ります。
先ほど削ったライザーをトリプルに仮組みし、ハンドルの角度を決めて溶接。
あとはひたすらスムージング…
ちなみに、
トップブリッジのバイザー&ウインカーマウントが邪魔だったので、こちらもスムージングすることに。
盛って、削って、磨いて…
スムージング完了。部品単体で見れば少しの違いですが、かなりハンドルが目立つようになります。
そして完成図がこちら。
幅・高さ、緩いアールと、マスタングタンクのラインに合わせた形状に仕上がりました。
続きます。
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