最近は高年式の車両ばかり登場していたので、たまに古い車両も…

1981年式FXB・スタージスのクラッチ周りの整備・調整をご紹介します。
停車時にギアが入らず、また、走行中にクラッチ周りから異音が出るとのことですが…
まずは分解前にクラッチの動作を確認します。
スーサイドクラッチのペダルを踏み込むとクラッチAssy.が完全に回転を停止。
ベルトからの動力はミッションに伝わっておらず、問題が無いように見えますよね。
四輪マニュアル車のイメージで「クラッチが切れていればギアは入るのでは?」
…と思われる方も多いと思いますが、バイクの場合はそうとも限りません。
ここで一旦4速ミッションのシフトの仕組みについて解説します。図は簡略化してます。
ミッション内、シャフト上に複数のギアが有ります。
ギアとシャフトは固定されていないため空転しています。

ドッグという部品はシャフトとギアを連結するための部品です。
上の画像では、ドッグはギアの中間でフリーになっています。これがニュートラルです。
シフト時の流れです。シフトアームを操作するとドッグがシャフト上をスライドします。

ギア側面の凹みにドッグが入ると、シャフトの回転はドッグを介してギアに伝わります。
これでシフトが完了しました。
次にギアが入らない場合についてです。

シフト操作によってドッグがスライド、ギアの凹みに入ろうとしますが…
お互いの位置が悪いと側面がぶつかってしまい、ドッグがギアの凹みに入れません。

これがギアが入らない状態です。
シャフト&ドッグかギアが回転してお互いの位置が変われば、ドッグはスライドできます。
さて、先程の動画を再度確認…クラッチを切るとハブの回転が停止します。
ハブの先はミッションのシャフトで、ミッション内部の位置関係も停止状態となります。
ドッグがギアの側面に乗った位置で停止してしまうと1速にシフトできなくなります。
解決策としては、シフトレバーに力を掛けたまま車体を前後に移動することです。
伝達経路は省略しますが、1/2速のドッグはTMスプロケと連動しています。
後輪からチェーンで駆動することでドッグとギアの位置関係を変えることができます。
しかし、そういった構造上の問題とも何か違う違和感も感じました。
クラッチを切るとフリーに回るはずのクラッチハブが、ロックして動かないのです。
次回の点検・修理編に続きます。
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