1977年式XLH1000・スポーツスター1000のキックキット装着をご紹介します。
装着前の画像を撮っていなかったので、スターター修理で入庫したときの画像です。
出先での万が一に備え、いずれはキックを付けたいというお話でした。
画像は早くも仮組み状態です。苦戦しすぎて途中の画像がありません。
カバーの穴位置がほとんど合わないので、ポン付けはまず無理です。
加工してカバーが納まっても、シャフト穴の同軸が出ていないので、シャフトがスムーズに回りません。スプリングではアームが戻らないレベルです。
昔はこれほど精度が悪かったという記憶が無いのですが…
色々と加工修正して右側の準備が整ったところで、次は左側の準備です。
旋盤で冶具を作ります。
アイアンスポーツはクラッチシェルの裏側にギアがリベット留めされています。
以前に作業したXLCHは最初から穴が開いていますが、XLHは穴開けが必要です。
旋盤で作った冶具でギアを芯出し・固定して穴を開けます。
この部分の芯がズレると、ギアの噛み合いが悪化し、寿命が短くなってしまいます。
位置決めの基準点で迷いましたが、後々交換する可能性を考えてスタンダードに…
穴開け後、ギアを冶具で固定したままリベット留めします。
社外のリベットは穴径より細いことが多く、叩いてのカシメでは不安が残ります。
別の冶具を組み合わせ、プレスで確実にカシメるようにしています。
シェルの準備が完了し、あと一息です。
駆動側ギアのブッシングにはオイルが回りやすいよう溝を切ってあります。
キックしたときにスプリングでギア同士を噛み合わせる構造ですが、スプリングが経たると噛み合いが弱くなり、ギア抜けを起こしやすくなります。
経たっても安心、ナイスモーターサイクルさんの強化スプリングを使用します。
後は外した部品を元に戻して作業完了です。
キックキットの装着後、オーナーさんが自らタペット調整。
当店で車両をご購入頂いた方で、ご希望の方には色々レクチャーしています。
マニュアル記載では走行数千キロごとに要調整となっています。
もちろんご依頼も大歓迎ですが、必須メンテはDIYできた方が何かと好都合ですからね。
キックキット装着後の全体像。
やはりキックが付いている方が旧車っぽい雰囲気が出ますね!
始動の様子です。
タペット調整を行ったこともあり、音も振動もより歯切れの良いフィーリングになりました。
店主のケツにズボンが食い込み気味ですが、サービスです。お楽しみください。
市内よりお越しのNさん、毎度ありがとうございます。またのご来店お待ちしております。
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