1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド オーバーホール #2

1966年式XLCH・アイアンスポーツリジッドのエンジンオーバーホール、続きです。

前回はカムカバーのクラックを修理したところまででした。今回は前回より更に面倒な修理です。

こちら、分解前のクランクケース下部。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール12

オイルのドレンボルト周辺に液状ガスケットが盛り盛り。その横には明らかに後付けのドレンボルトらしきものが…。

ケースを割ってみると、案の定です。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール13

ドレン部分にクラックが入っているうえ、ねじ山が内部で折れてボルトが空回りしています。

折れたねじ山が上手い具合に引っ掛かり、回しても叩いてもドレンボルトが抜けてきません。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール14

どうせケースも要修正なので、ケースごとカットし、細かく分割して取り除きました。

前回同様、溶接でアルミを肉盛りしてクラックを修正、その後ドレンのねじ山を切り直します。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール15

後付けドレンを残し、クラックを埋めただけの方が強度的には安心だと思ったのですが…。やっつけ修理な感じが出てしまうので、やはり純正形状に戻します。

なるべく歪まないよう、色々小細工をしながら肉盛りしていきます。

ケース外側

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール16

ケース内側

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール17

十分な厚さに肉盛りしたところで大まかに形状を修正し、ケースの合わせ面はフライスで面出し。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール18

合わせ面が仕上がったら次はドレン部分の面出し。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール9

ケースがセットしてあるのは、この加工のために仕入れたNew工具。角度調整が自在に出来るので、今後の加工の幅が拡がりそうです。

面が出たところで穴を開け、垂直にネジを切って完成です。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール20

ご覧の通り、平面が出ているブロックを当てても隙間があきません。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール21

やはり強度が心配でしたので、ドレンボルトは合わせ面から少し離して加工しました。

後付けドレン穴は溶接で埋めたのが分からないよう、鋳肌風に仕上げて有ります。

1966年式XLCH アイアンスポーツリジッド エンジン・ミッションオーバーホール22

一発勝負ですが、上手く修正出来て良かったです。続きます。

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