1993年式 FXSTS スプリンガーソフテイル のオイル漏れ修理のご依頼を頂きました。
しばらく前に二次ドライブをチェーン化した車両で、現在は新たなオーナーさんが乗られています。
関連記事:1993年式FXSTS S&SスーパーEキャブ&2次ドライブチェーン化
乗車後にプライマリー下部からオイルが垂れてくるということでご相談頂きました。
事前に確認したところプライマリーケース裏側のスプロケット周辺までオイルが付着していました。
恐らくケースのシールが原因なので分解・点検します。
本題とは関係ないところも簡易点検。プライマリーチェーンの遊び過多でした。
走行距離によりますが、車検毎くらいの間隔での点検がおすすめ。
クラッチアジャスターのナットは奥まっているので、無理に作業すると滑めやすいです。
DIYしたい方はオフセットメガネなどをご使用下さい。
ブラックライトを当ててオイル漏れを調べます。
ピンボケしましたが、ミッションのメインドライブシール側は問題無いようです。
スプロケットの外側は多量のオイルが付着しています。
メインシャフトのシールが二重に入っており、しかも外側は上手く納まっていないという…。
余程のオイルが漏れない限り、この組み方だと外側のシール接触部が潤滑不良になります。
デュオシールナットなども同様ですが、大抵シール接触面が段付きしています。
フリクションロスも増加して無給油潤滑も考慮する必要が出てくるような?
そもそも、それほどオイルが漏れるのなら根本原因の修理をしましょうって話メーン。
問題のプライマリーケースのシールを交換。
洗浄済みですがシール周辺はとんでもない汚れ方でした😇
ケースを組もうとしたところ、ミッションマウントプレートの固定が緩んでいました。
座面にやや問題があったので、安定した締め付けのために肉厚のワッシャーを入れておきました。
一度プライマリーケースを装着し、アライメントを取った状態でミッションを固定します。
もう20年近く前ですが、締め付け順を間違えてケースのタブを割った経験があります。
当然ショックを外しての作業なのですが、スイングアーム側のボルトの頭がミリサイズだったため、純正サイズ用の工具が合いません。
締め付け不良が幸いし、外すときはミリのメガネで緩んだのですが…。
専用ボルトを取り寄せるにも時間が掛かるので、ボルト側を工具に合わせます。
21mmだった六角頭を13/16inの工具が使用できるように調整しました。
プライマリー周辺は無事に復元。
スタンドのストッパーの噛み合いが緩かったので対処しておきました。
Eg始動後の動作確認時に問題発見。ハンドルを切ると自動でアイドルアップします。
ケーブルの張りすぎですね。
スロットルとキャブの開度が合わず、全開にできない状態だったので修正しておきました。
シングルケーブルはここの調整も忘れずに。ノータッチの車両が多いです。
読んでいて「意味分からん」と思った方は、意味が解っているお店にご依頼下さい。
無事に全作業完了です。
納車からしばらく経ちましたが、オイル漏れなく好調とのことで何よりです。
なお、今回ご紹介した作業は下記の費用となりました。
項目 | 金額(消費税込み) |
---|---|
部品代 | ¥16,800 |
技術料 | ¥57,200 |
合計 | ¥74,000 |
新発田市内よりお越しのS様、ご依頼ありがとうございました!
またのお越しをお待ちしております!
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